じっとしてたら、やっていけなくなる
『ためしてガッテン』の立ち上げを担当した北折一氏が、
糸井氏と対談していたのを読んだ。
北折氏は、1964年生まれで同い年。
視聴率が低迷していても、それを気にしないNHKにおいて、
数字を狙っていくことを宣言したという。
視聴率を上げる方法として、
「 見始めた人が、途中からじゃあねっていって、ピッて、
こうチャネルを変えていなくなっちゃう、ってことさえ防げれば、
視聴率は高くキープできるはずっていう、当たり前のことを
もっと考えた方がいいじゃないのと。 」
言われてみれば当たり前の説明だけれど、
このような番組を作るのは、シンドイはず。
売れっ子タレントを連れてきても、瞬間爆発だけの番組になってしまう。
毎回毎回右肩上がりの番組にするってことは、
ある程度の驚きというか意外な展開がなければならない。
展開もパターン化してしまうと、飽きられてしまう。
その北折氏が、学生時代に演劇をやっていて、演劇=アカの残党っていうような
白い目で見られ、ツブシ行為を受けたことを述懐している。
北折 そのときに、もし趣味で演劇をやりたかったら、
演劇をやり続ける環境を自分たちでつくらなければいけない
ということを思ったんですね。
ですから、もし、ガッテンのお客さんを大事にし続けたければ、
ガッテンを見続けてくれるお客さんをつくって
つぶされないようにしとかなきゃいけないっていうのも、
同じようにあったんですね。
それは、そういう学生時代に思ったことが、
何かつながってるとしたら、そういうことがあるかもしれない。
糸井 じっとしてたら、やっていけなくなるんだよってことですね。
自分が変化したり、動いたりしないと、
つまり、逃げ回りながら劇団やってるみたいなことですよね。
「じっとしてたら、やっていけなくなる」
考えすぎなのかもしれない。
もっと動いた方がいいのかもしれない。
とりあえず、動く。
道に迷ったら、戻ればいい。
疲れたら休めばいい。
動きながら、考える。