プロセスを楽しむ

パソコンのデスクトップに貼り付けてほったらかしてあった
テキストファイルを開いてみた。
「ほぼ日」の記事のコピーだ。
                  
内容から、岡本太郎について糸井氏が誰かとの対談だとわかった。
読んだ記憶はある。で、切り抜いた会話の冒頭の部分が面白いので、
以下に貼り付けた。
                    
  伊賀 こないだ、電気屋さんに行ってびっくりしたんですけど、
      最初から「裏技」がついているゲームソフトが売っているんですよ。
      メモリーカードを入れると、いきなり「最強」になるのがあるんです。
      みていたら、子どもがお父さんと、ソフトと「裏技」のカードを買ってった。
      最初から最強だったら、なんもおもしろくないと思うんですけど。
  糸井 ああ‥‥みんな、プロセスは嫌いなんだね。
  伊賀 ゲームって、偶然や自分の知恵で裏技や、いろんな方法を発見しますよね。
      そのたいせいつな「遊び心」のところを、
      最初から「無敵」って、どういうことなんだ?
  糸井 でも、伊賀くんのスタイリストという仕事は、
      「無敵のもの」をそろえたって、仕事になっちゃいますよね。
  伊賀 そうですね。確かに。
  糸井 無敵願望って、ものすごい強いよな、若い子は。
      無敵のはやりものを買ってきて、あいつにこれをみせるとか。
  伊賀 そうですね。
      傷つきたくないですからね、みんな。
  糸井 岡本太郎がいま、みんなに興味をもたれている理由って
      「横」をみてないからだと思うんだ。
      はやってるものを追いかけてる人たちって、
      ほんとうのところは、くたびれ果ててるんです。
      「このことを知ってるか知らないか」で、命がけ。
      そこに疲れた人たちが、
      「そんなに横と比べてもしょうがねぇだろう」と思いはじめている。
  伊賀 そうですね。
      「負けるならとことん負けろ」とか、
      まわりは岡本太郎のようにズバッと言ってくれないから。
  秋山 横みてちゃ、辛いよね。
                        
後半の、「みんなが「横」をみてない」ってのは、
話しが飛躍していないかな、とは思うが、
「みんな、プロセスは嫌いなんだね。」という表現は腑に落ちる。
                     
でも、これは他人事ではなく自分に対する批判でもある。
どうしても、すぐに結果を求めたがる。
目に見えるものに現われたものしか注意を払おうとしない。
だから、ついつい「判断しやすい正解」ばかり選んでいる。
そして、他人のことばに気を揉む。
                        
でも、「成功する」ってのは、
ほとんど失敗の連続の末にたどりついたゴールであり、
そこまでに諦めなかった人にだけに与えられるご褒美なのだ。
                   
短絡的な結果ばかり求めず、
いちいち他人のことばを気にしないで、
素直に「プロセスを楽しむ」ようになりたい。
・・・・・仕事でも、プライベートでも・・・・・