管理するものではなくて、編集するもの
bk1の店長である安藤哲也氏と糸井氏の対談から、part2。
本屋の棚は、管理するものではなくて、
編集するものなんだというのが、ぼくの持論なんです。
棚作りの裏では、汗をかかないと、やっぱり無理だとぼくは思います。
あの棚の3冊を買ってくれたお客さんのために、
今度はあれを入れておこう、と考えたら、
もう、クルマに乗って取次のお店に買いに行かざるをえないんです。
本屋からただ電話で注文していたら、入ってくるのは、2週間先になってしまいます。
だけれども、買ってくれたあの人は、たぶん5日以内には、また来てくれるだろうから、
そのためには、やっぱり、買いにいくんです。
幸い、そういうお客さんが多かったんです。
ぼくの作る棚を楽しみにしてくれて、そこからポンポンポーンと買っていってくれる。
ぼくは、顔を見なくても、あいている棚やスリップ(本を購入の印に保管するもの)
を見れば、だいたい、わかるんです。
「こう買ってくれてるなら、次はこれを入れよう」
すると、お客さんも、次のラインナップを楽しみにしてくれまして・・・。
そうやって、コミュニケーションができちゃうというか。
この発言を聞いて、糸井氏、
「本屋は、まさにメディアですね。 」
「編集するもの」という概念、ってたしか松永正剛氏も
身近にあるお遊びなどのルールについて、
「編集」をいうことばで括っていたような気がする。
でも、記憶が曖昧だから、ハッキリとは言えないけれど。
安藤氏の持論に「本には本籍と現住所がある」というのがあったが、
本籍:管理するもの
現住所:編集するもの
というところだろうか。
何も知らない他人が言い切ってしまうのは、あまりにも乱暴すぎるか?