イマジネーションの力を信じる

『プレゼンの成功法則』(谷口正和)から。
                      
  ますます高度心理学しゃかいだが、それはますます見えざるものによって
  市場も顧客も支配されていくということである。
  見えているものよりも見えていないもの、顕在化されたものよりも
  潜在しているものの方を、顧客は強く信じるようになる。
  だから、隅から隅まで分からせようとするコミュニケーションは駄目である。
  見えざる部分、分からざる部分を残しておかなければ駄目なのだ。
  それを顧客は想像力によって補う。だからイメージが膨らむ。
  顧客のイマジネーションの力を信じなければならない。
               
相手に正確に正確に伝えようと思うあまり、
話しがどんどん長くなってしまう。
親切心のあまり、細部まで説明してしまう。
                  
でもそれは、親切ではなく、大きなお世話。
もっと相手を信用しなければならない。
もっとイメージを活用しなければならない。
                
お互いのイメージのズレから誤解が生じた場合、
その都度修正するようにしていくことが大事なポイントになる。
                      
「語られない」ことによって、
目に見えないイメージに依存することになるのだが、
イメージのもつ曖昧さは欠点ばかりではない。
イメージのズレを生じた原因を追究していくと、
新しい発見につながるときがある。
        
なぜ、自分の思っていた通りに相手が受け止めないのか?
個人個人のもつ過去の経験。そこからくる思い入れの違い。
                
一人一人のの歴史が重ね合わされたときに
色調のちがい、輪郭のちがいが現われる。
                         
そのちがいが、新しい市場開拓の取っ掛かりになるかもしれない。