名人と四段の棋士のちがいは何か?

アルファブロガー』の中の、磯崎哲也氏のインタビュー記事で
アメリカの相談サイトで、法律部門の一番人気の回答者が
実は小学生だったということを取り上げていた。
その事実から、磯崎氏は情報産業の現状を説明する。


  「 小学生程度の判断力+googleの情報量」がタッグを組むだけで
    大人が形成する意見とそう変わらなく見えてしまう。
    少なくとも一般の人には、トップのプロと
    クオリティの違いがわからなかったりする。
    結果として、知識の組み合わせの低い領域では、
    お金が取れなくなってくるんでしょうね。       」   

磯崎氏は、公認会計士の資格を持ち、財務アドバイザーなどを行なう
企業コンサルタント


  「 会計や法律などの知識は、今後コンピュータが受け持つようになり、
    今専門的な職業の人がやっている仕事のかなりの部分は、
    コンピュータに置き換えられたり、補助できたりする、     」


但し磯崎氏は、知識産業がなくなると言っているのではない。
  
  「 オープンになったら全員が同じ仕事ができるかというと
    そうではないですね。
    将棋は完全情報公開のゲームなのに、羽生名人と四段の棋士では
    実力が雲泥の差なのと同じ現象が起こるのではないでしょうか。 」


つまり、知識産業に関わる人間は、淘汰されていくということだ。
今までも事務系では、それまで人手作業だったのを
コンピュータにさせるようになってきた。
集計や伝票作成など、計算作業はコンピュータで、
人間が行なうのは入力作業だけになった。


そのコンピュータに任せる業務範囲が増えた、ということだ。
だから、今は専門分野の特殊性で重宝がられている人間も、
ただの情報屋だとしたら、近いうちに仕事を、
コンピュータに侵食されるかもしれない。


でも、名人は生き延びる。
名人と四段の棋士のちがいは何か?