グチから起こす、マーケティング

『創刊男の仕事術』(くらたまなぶ)から抜粋。

リクルート社内の女性から話を聞いて、共通しているのは「もっと私は活躍したい」ということだったそうだ。そして、”活躍したい”願望を語る内容でも、人によってしゃべり方は二通りに分かれたという。
「夢派とグチ派」。
活躍した将来の夢を語るか、活躍できない現状にグチをこぼすか。
「夢派」の話を聞いている方が断然楽しいが、何かのヒントにしようという姿勢で聞いていると、「グチ派」の方が参考になる。出てくる話が具体的である。
「給料が安い」「大きい仕事は男性に回される」「いつも買い出し役」...。
具体的な怒りや悲しみには、しっかりとした事実があるので、「アレがそうなんであれば、ソコをこうすれば、もしかして商売につながるかもしれない」と、脳ミソが回転をし始める。」


依然読んだ、『半径1メートルの「売れる!」発想術』(吉川美樹)でも似たようなことが書いてあった。
「私の悩み」には、必ずおおぜいの共感者がいる。「私の悩み」を解決したいという強烈な願望が、商品に必要な性能に答えを出す。それらが明確な商品イメージとして具体的に描けたときに、初めて商品に魂が吹き込まれる。


夢や希望を具体的な形にイメージするのは難しいし。夢に向かって進むのはシンドイ。モチベーションを保つためには、夢を持つべきなんだろうけれど。

それに比べたら、グチや不満は、目の前に転がっている。材料費はタダ。わざわざ高いお金を払って仕入れる必要はない。それをどう加工するかは自分次第。


結局、今自分が持っているものを活用して、何かを編み出す知恵が求められている。