展開を予測しながら

ハウルの動く城』のDVDをレンタルして観た。
                 
プロデューサ鈴木俊夫氏の本を読んだ影響からだけれど、
宮崎駿作品を観るのは何年ぶりだろう。
                    
今までに観たのは『風の谷のナウシカ』と『天空の城ラピュタ』だけ。
たぶん、10年以上は間隔が開いている。
                        
なんか、腑に落ちないオチ。
カンが悪いからか、筋書きがどうもスンナリ入ってこない。
ワクワクするものを何も感じない。
                
鈴木氏の本で、余計な予備知識を持ってしまったか?
宮崎作品というブランドに期待を抱いてしまったか?
重厚なテーマみたいな、気まじめなものを求めてしまっているのか?
ストーリーの論理性を気にしすぎなのか?
                
今、ことばになっているのは、
宮崎アニメ=ファンタジーという勝手な連想がまずあって、
ファンタジー作品において、主人公は夢の中や不思議の世界に行ったら、
必ず現実世界に戻ってこなければいけない、
という根強い思いがある。その後の主人公は現実世界で力強く生きる。
                  
そんな気でいたもんだから、老婆の姿にされたソフィーが魔法使いの世界に行って、
若い姿に戻って健気に帽子屋さんを続けているという結末を期待していた。
                     
展開を予測しながら芸術作品を観るって、
ダメだしをしているだけになってしまう。
               
説明を読んだり聞いたりする場合には、効果的なんだろうけれど。