囲い込まれた世界
『ヒューチャリスト宣言』(梅田望夫/茂木健一郎)をパッと開いて読んだ箇所。
茂木 日本の教育では基本的に「範囲」があって、
「正しい範囲」を押さえた人が、最終的に大学入試で受かる。
ところが、アメリカの教育は全然違う。
アメリカの教育は最初から偶有性の海の中に生徒たちを放りこむしかない。
しかし、何らかの基準がないと困るので、
ナショナル・ミニマムとしてのSATがある。
基本的に放し飼いなので、最低限のベーシックな問題しか出さない。
日本の大学入試みたいに、
囲い込まれた世界で人工的な受験技術を磨く必要はまったくなくて、
それぞれが勝手な方向に突き進んでいるので、
共通項としてはミニマムにならざるをえない。
今、原発で起きていることって、
「正しい範囲」「囲い込まれた世界」を超えた問題なのだろう。
だから、「想定外」という理由でしか、弁明ができないのだろう。