見えないベルト
「ほぼ日」で、「松本人志さんとdarlingのYAZAWAばなし!」より。
松本 だからねぇ、今はもう誰でも簡単にカリスマみたいな言葉を使いますけど、
さっきの辰吉の「何ベルトなんだ」という話といっしょでねぇ、
たとえば、矢沢永吉がニューシングルだしたら、
どこまで売れんねん、っていうとね、
あの人より売ってる人いっぱいいるわけですよねぇ。
それこそ、商業的には上行ってるにもかかわらず、
ぜったいに矢沢永吉を抜けないミュージシャンたち。
それは、さっき話した何ベルト巻いてるのかわからんけど、
“見えないベルト”巻いてるのと一緒で、
僕もそういうタレントになりたいし……、
そこで勝負したいし。
だから視聴率だとか、
ゴールデンで自分の番組を何本もてるかとか、
そういうことじゃなくて、最終的に
「やっぱり松本は抜かれへんなぁ」っていう位置をね、
ちゃんと築いていきたいという。
それがまああと何年かかるかわからないですけどねぇ。
"これだけは自信がある"、”他人には負けない”という強みがあると、
誰も知らない世界に放り出されても、不安ではなくなる。
”自信を持てる分野”の存在は、自分を守ってくれる。
たった一つでも、そんな自信があればいい。
それは、他人には見えなくてもかまわない。
自分だけが納得していればいい。
自分という存在を最後まで面倒みてあげられるのは、自分だけなのだから。
行動した結果をいちいち数値に置き換えて、他人と比較する必要はなくなる。
売上げ競争のアップダウンで一喜一憂なくて済む。