「意見となぜ」

『あなたの話はなぜ「通じない」のか』(山田ズーニー)を買った。


ブックオフで見つけ、セールスを待って手に入れた。
エッセイなどの組み立て方の勉強になるハズ、という期待をもって。

まだ読み終えていないのだが、読み始めた箇所に作文技術のヒントになる文があった。


  「考えるスタートは、「問い」の発見だ。
   問題が与えられたら、私たちはすぐ、「答え」を探そうとする。暗記と
   応用で正解を出すことに慣れているからだ。でも、正解のない問題を自
   分で考えたいなら、まず、「問い」を探すことだ。」


山田氏のエッセイを読んでいると、
  1.問い・質問・疑問
  2.答え
  3.・答えの説明
    ・経験談、具体例
    ・世間一般の見方、流布している常識


という順でひとかたまりの文章が組み立てられていることが多い。
他の方法で語られてもいるのだろうが、気をつけて読むと問いかけが結構多い。


もちろん、豊富な語彙、たくさんの人との交流、その時々に味わった喜怒哀楽の経験など、文章を引きたてている要素は他にもあるが、「問い→答え」は山田氏の文章の特徴だろう。


氏は、上記の文章の前のページで
  「いちばん言いたいこと(=意見)をはっきりとさせ、なぜ沿う言えるか
   (=理由)を筋道立てて説得していく。ゴールは相手に「なるほど!」
   と思ってもらうこと、つまり「説得」だ。」
   「意見となぜ」は、論理的なコミュニケーションの大原則だ!」
と述べている。


常に、「意見となぜ」を考えながら、日々の物事に当たっているのだろう。